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【インタビュー】-子育てと仕事の両立-働く女性の本音とは
働く女性にとって、仕事と家庭の両立や今後のキャリアについて、悩みや不安を抱えている人は多数います。
また、出産や育児を機に離職する場合が多いというのが現状です。
政府の調査によると、第一子出産後の女性が仕事を継続する割合は5割弱。
産休・育休を取得して働き続けている女性は増加傾向にあると言われていますが、やはり出産を機に仕事を続けるか、悩んだママも多いのではないでしょうか。
今回は、学校法人県北若竹学園 理事長田中哲夫と、子育てをしながら仕事復帰を目指す舎利弗(とどろき)さんとの対談をお届けします。
出産・育児〜子育てママの社会復帰の現状
田中
出産をご経験されて、社会復帰を考えられた時にとても悩まれたとお話しを伺いました。
実際にどのような悩みや、ご経験をされたのでしょうか?
舎利弗さん
女性が男性と同じく自由に働けるかというと、まだまだ限界があるのが実情です。
私の周りにも同じ境遇の方は沢山いらっしゃいますが、出産を機に退職し、育児を経験して社会復帰に向けて準備をしていました。
私の希望は、週3回子供を預け、パートタイマーとして働きたいと思い、保育園や職場を探していました。
しかし、私が希望した保育園に相談したところ、入園の優先順位が母子家庭、共働き(正社員)、共働き(パート)なので0歳でないとほぼ無理だと言うことを教えられました。
そんな時に、若竹学園さんと、すらっとさんが『子育てと仕事の両立支援』を共同で推進されている活動を目にして問い合わせをさせていただきました。
田中
はい。以前、私どもの若竹学園の保護者さまに、お預かりとお仕事についてアンケートをとったところ、「子供を預けることが出来たら社会復帰をして働きたい。」と考えていらっしゃる方が大勢いる事が分かり、そんな子育て世代のお母さま方をバックアップしたいという思いから、株式会社すらっとと連携して、子育てをしながら仕事もできる環境を整えるべく頑張っているところです。
舎利弗さん
私だけでなく、子育てファミリーにとっては、とてもありがたい事だと思います。
小さい子どもを抱えての再就職というのは想像以上に大変です。
勤務先が決まっていないと保育園の受け入れが難しく、子どもを預ける保育園が決まっていないと企業から採用されないという矛盾がある中、就職活動は育児や家事の合間に求人情報を探したり、面接の都度、子どもの預かり先を探したり、子どもの預かり先が見つからなくて面接を受けられなかったりと、思うように出来ずに不安ばかりが膨らんで、もう就職する事は諦めた方が良いのでは、、、と考えたほどでした。
働きたい時間や、スケジュールに合わせて、お預かりと仕事を考えていただけることは、本当に助かります。
すらっとの派遣会社としての”社会での役割”と問題解決力が決め手となった
田中
当園と人材派遣会社である『すらっと』の連携は、教育や保育という観点はもちろんのこと、お子さまを預けるご家庭の方々の根本的な悩みの解決が必要だと感じ、両スタッフで日々話し合いをし、改善に向けて努力しております。
私ども学校法人県北若竹学園は、認可保育園である『のこキッズ保育園』の他に、幼稚園敷地内で1歳から週2回または週3回を選んでお子さまを預ける事が出来る『たまご組』があり、必要に応じて幼稚園の延長保育も利用できることから、保護者さまも安心して働く事ができると思います。また週5日のお預かりを行う『ひよこ組』もあり、どちらも満3歳になると、幼稚園の『そら組』へ進級する事ができます。
子供たちの成長を見守りながら、働く子育て世代を応援することが、私どもの社会での役割と思っております。
舎利弗さん
私と同じ様な境遇で、子育てを経験し、同じ様に悩み、諦めている方がいれば、是非この様なサービスがあることを知らせてあげたい!そんな思いで、今回のインタビューを受けさせて頂きました。
家庭の境遇は様々で、家族のサポートが受けられなかったり、どこに相談したらいいかわからずに悩んでいるママたちはまだまだ沢山いると思います。一人でも多くの方へ、このインタビューを読んでいただけたら私も嬉しいです。
理事長の考える保育・教育とは
舎利弗さん
このようなきっかけを頂いた田中理事長に最後に質問させてください。
理事長は、保育や教育についてどの様にお考えですか?
田中
お子さまや保護者さまにいつもお話ししていることなのですが、ここには『大きな庭』『大きなホール』『大きな遊具』があります。お友だちと思いっきり『走って』『跳んで』遊んでください。その中で、失敗をしながら学び、成長していくので、転んだり、ぶつかったりすることは決して悪い事でなく、むしろ良い経験です。
我々大人は、小さな生命を守りながら、子どもが安全な環境で過ごせるように努力することは当然のことですが、過剰防衛・過剰反応により、お子さまの成長の可能性を否定する事のないようにしなければなりません。それは、子どもの時から失敗が許されない社会であってほしくないということです。
子どもたちが、見て、聞いて、触って、臭いをかいで、やってみて、頭と体で捉え、心で感じながら成長してほしいと願っております。